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メガソーラービジネスと再生可能エネルギー特別措置法案

2011-08-03 (Wed) 14:48
「再生エネルギー特措法」が8月23日衆議院を通過した。参議院での審議を経て26日にも成立する見通し。2012年7月1日の制度導入を目指す。買取価格は、電気料金への転嫁額や電力多消費型産業の負担軽減額がいくらになるのかによって変動する。買取価格や転嫁料金のだと威勢については、「第三者機関」「調達価格等の算定委員会が調査・査定する。設置場所は、経産省の資源エネルギー庁内が有力。

買取価格の水準を決めるには、冷静な分析と将来の動向を見極めた綜合的な議論を必要とする。スペインの教訓*に学ぶまでもなく、あまりに経済的合理性を欠く高値での買取は、一見太陽光発電の普及促進に役立つようにみえるが、最終的には電力料金の値上げによる国民の負担を増大させる結果になる。それに伴う経済への悪影響と企業の国際競争力の喪失という犠牲を伴う、いわば両刃の剣となる。制度設計においては、発電量だけでなく、経済や国民生活への負担、エネルギー安全保障と環境、雇用、技術革新と経済活性化などの効果が最大になるような観点で議論しなければならない。

*(スペインの教訓) 行き過ぎた促進策で買取価格が市場卸価格の9倍と異常に高く設定されたため、2007年にはゴールドラッシュにたとえられて太陽光発電バブルで、大型発電所が急増。買取義務を負う配電会社は巨額の赤字を計上した結果、2009年に国による救済措置を余儀なくされたもの。(110824)
東電の福島第一原発事故を受け、民主党の菅政権は電力会社に自然エネルギーの買取を義務付ける「再生エネルギー特措法」を成立させ、原子力に代る電源に育てる方針を打ち出している。環境・エネルギー政策の根幹になる決定なので、全エネルギー源の中での位置付けを正確にして、全国民的なコンセンサスと節電等の協力を得る必要がある。
【再生エネルギー特措法に基づく買取制度の概要】
  現行 新制度
発電方式 太陽光 太陽光 風力、小規模水力
地熱、バイオマス
範囲 住宅の余剰分 住宅は余剰分のみ
その他は全発電量
全発電量
買取価格/KWh 42円 未定 15~20円
買取期間 10年間 住宅は10年間
その他は15~20年
15~20年間
家庭の月額負担 100円程度 150~200円 150~200円
投資規模 3000億円 未定 未定

【買取制度の諸外国の取組み実例】  
  ドイツ フランス イタリア
発電方式 太陽光(住宅は余剰のみ)、
バイオマス、風力
太陽光、風力、水力
地熱、バイオマス
太陽光、太陽熱、風力、
地熱、バイオマス
買取価格 32~42円 57~75円 54~61円
買取期間 20年間 20年間 20年間
再生可能エネルギー
への投資金額
3兆6000億円 3500億円 1兆2000億円
1ユーロ=130円換算
 
megasolar特措法の成立を見越して、大規模太陽光発電設備(メガソーラー)に投資するファンドを立ち上げる企業も出始めた。

平成23年7月7日の日経新聞よよれば、東京海上アセットマネジメント投信は三井物産と組み、企業年金や生命保険会社から100億円程度を集め、全国10ヶ所以上にメガソーラーを建設する、と発表した。今回のファンドは国内で初のインフラファンドとなる見通し。

三井物産は東日本大震災の被災地で、遊休地などを利用して10万キロワットレベルのメガソーラー構想を固めている。同社は既にスペインなどで発電能力1500キロワットレベルの太陽光発電事業で実績をもち、その運営ノウハウを利用して、国内では被災地以外にも建設地を拡大して、電力会社を除けば最大の太陽光発電事業者を目指すもの。

ソフトバンクも7月13日、メガソーラー建設に向けた自治体との調整組織「自然エネルギー協議会」を設立する。地域経済活性化や遊休地の活用につながるので、地方の関心も高く、35の都道府県が参加する予定。

【参考】
110713 毎日 自然エネルギー協議会発足
110708 産経 三井物産と三菱商事 国内でもメガーソーラー検討

太陽光発電施設の構築と運営を手がけるNTTファシリティーズは、山梨県北杜市に太陽光発電の実証サイト「Fソーラーパーク」を2011年度内に開設する。約4万m2の敷地に4カ国16種類の太陽光パネルを設置。曇天時の発電性能や経年劣化の性能を把握する、という。このサイトで評価する項目は下記の通り。
  1. 長期運用によるモジュール性能の評価
  2. 地盤落下検証と架台の性能検証・評価
  3. 太陽電池とパワコンとの相性や結線方法などの技術検証
LIXILは茨城県坂東市と熊本県長洲町にそれぞれ3750kWの能力の自社メガソーラーを設置して、アルミ製架台の検証を開始した。

【参考】 
動き出すメガソーラービジネス 性能評価や新型架台で攻める 日経エコロジー 110712
日経プレスリリース 110223 トステム、有明工場と岩井工場でメガソーラー発電施設が稼働開始 

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