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建築基準法の見直しの最終とりまとめ提言

2010-10-21 (Thu) 08:57
国土交通省の「建築基準法の見直しに関する検討会」(座長:深尾精一首都大学東京教授)は10月19日、11回目の会合を開き、建築基準法の当面の見直しに向けた方向性の最終とりまとめについて検討した。最終回の今回、報告書の表現をめぐる活発な議論が交わされたが、座長案として提示された内容で大筋、合意。

この検討会では、当面の課題として(1)構造計算適合性判定制度(適判)のあり方、(2)建築確認審査の法定期間、(3)厳罰化―の3つを中心に、建築基準法と関連法制度の見直しの方向性を討議してきたが、従来とは異なり、両論併記を採用するなど、議論が紛糾した模様。

 当面の3つの課題に関する取りまとめの詳細は、資料(1) 座長案 建築確認法の見直しに関する第11回検討会(平成22年10月19日) から入手できます。

この中で注目すべきポイントは下記。
  1. 構造適判の審議の過程で、現行の建築基準法のあり方にまで遡ってまでの検討が本来必要とされたこと。又、エキスパンションジョイントで接続された複数の部分で構成される建築物に関しては、構造的に分離された部分ごとに判断すべし、の意見が多数の委員から出された。
  2. 既存不適格建築物の増改築に関する意見として、(1) 既存の1/2を超える増改築についても構造規定の緩和措置を求めるべし (2) 平成19年の法改正で既存不適格となってしまった新耐震基準施行以降の建築物の増改築が制約されてしまったことは特に問題である (3) 現行の構造規定に合致しない既存不適格の建築物をどの程度まで残すかの社会的コンセンサスの形成が必要だが、同時に維持管理状態の良好な住宅ストックに対する遡及の緩和措置が必要
留意すべきは、膨大な既存住宅という社会資産ストックの有効活用と耐震性や耐久性、省エネ性といった住宅の品質確保の両立。そのためにも、地場の工務店や大工、職人の仕事量の確保で住宅改修の担い手を育てることが最大の優先課題。既存不適格の制約から住宅の増改築工事を解放されれば、新たな需要や市場の創造が実現し、内需拡大の一つの大きな柱となるのは確実だ。検討の更なる進展を望むところである。

参考記事:ケンプラッツ建築・住宅 101021 建築基準法見直しは結論出ず、国交省検討会が散会