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人口減少時代の「空き家」問題は深刻

2014-07-31 (Thu) 10:59
国土交通省の試算(国土の長期展望)によれば、日本の総人口は2050年に9,500万人と約3,300万人減少(減少率25.5%)。高齢化率は40%、65歳以上の高齢者人口は1,200万人増加で若年人口は900万人減少。更に深刻なのが、生産年齢人口(15歳~64歳)。現在の8,400万人が3,500万人減少して、4,900万人となる。減少率では実に42%。人口の東京圏への一極集中と、地域での過疎化が一層進展する。

人口減少に伴い、空家率がじわじわと増え続け、今や大幅な余剰状態。総務省は7月29日、 2013年住宅・土地統計調査の速報集計結果を発表した。総住宅数は6063万戸と5年前の前回調査時に比べ5.3%増。空き家が820万戸で、空き家率は13.5%と前回調査時と比べ0.4ポイント上昇し、過去最高を更新した。現在の新築住宅着工が続けば、30年後には空家率が43%に達する。つまり、ほとんどお隣さんは空き家ということ。
2013年住宅・土地統計調査

そうなれば、防犯など居住環境の著しい低下と上下水道等のインフラ整備やごみ収集などの行政サービスの効率悪化で、自治体の財政負担は更に逼迫する。行政の空家対策は焦眉の課題となってきた。空き家を資源としてとらえて、条例で活用を促進する方策をとる自治体もでてきた。老朽化による倒壊の危険性のある空き家の強制撤去をはかる自治体もある。

そもそもなぜ空き家が増えてきたのか?といえば、制度の問題に突き当たる。特に税制の矛盾が大きい。

住宅建築は税制で優遇されて、相続税や固定資産税面で節税効果をもたらす。廃屋でも、取り壊さずに残しておけば、固定資産税が軽減されるので、取り壊しのインセンティブは働かない。新たに建てても、入居者が見込めなければだれも建てずに、放置する。税制面で優遇する一方で、空き家対策に税金を投入するのは、大きな矛盾。

ある一定の期間をかけて、新築住宅の抑制、中古住宅取得にたいするインセンティブの附与、融通税制の改廃などの施策が急務である。(2014/7/31)

参考:不動産コンサルタント 長嶋修 ニュースレター  住宅市場改革(案)