セキュリティ(防犯) 凶悪化する侵入犯罪から家庭と家族の生命と財産を守る防犯対策

危なすぎる日本の住宅

豊かな住環境とは、安全性、快適性、利便性、そして経済性の4つの視点がバランスよく備わっている必要があります。その中でも安全性は、住宅が満たすべき最も基本の要素ですが、従来あまり省みられることのないポイントでした。なぜなら、これまで日本は比較的安全だったからです。これは、世界の標準からみれば非常識なくらい素晴らしいことだったのですが、日本もここにきてどうやらグローバルスタンダード化してきたようです。

これまでは、地域社会がもっていた自主的な防犯体制のおかげで住民相互に防犯意識も高かったのですが、地域社会とコミュニティの崩壊や匿名性の増大で治安状況はますます悪化しています。

空き巣 狙われやすい家

1.狙われ易い家って・・・?
  • 一軒家・ハイツの1、2階
  • 新聞が何日も郵便受けに残っている家
2.侵入被害の多い家の場所は・・・?
  • 窓からの侵入が一番多い(無施錠の窓、窓の鍵周りのガラス割りで鍵を開けて侵入)
3.狙われやすい時間帯は・・・?
  • 時間帯に関係なく、明らかに留守だと分かる家が狙われやすい。特に夕方から夜にかけて、明かりのついていない家

侵入犯に対する予防策

1.侵入しようとする際に、時間がかかるようにする
  • ドアのカギを増やす
  • 庭に砂利等を敷いて、踏み音が出るようにする
  • センサーライト(光や音)を点ける
2.侵入しにくい家にする
  • 基本中の基本は鍵をかけること。ゴミ出しやちょっとした用事のときにも鍵をかける
  • 日頃から家を整理して、片づけておく
  • ブロック塀や植栽を低くして、周囲からの見通しをよくして、犯人が身を隠す場所をつくらない
  • 日頃からご近所と親密になっておき、日頃から注意してみてもらえるようにすしておく
3.外出する際は、誰かが家の中にいると思わせるようにしておく
  • 外出する場合は、どこか一ヶ所に明かりをつけておく(タイマー機能のついた照明機器を利用する)
  • 車で外出する場合は、自転車やバイクを空いたスペースに置いて、誰かが家の中にいるような雰囲気を作っておく
  • 外泊する場合は、新聞を止めてポストに溜まらないようにする
  • 家に入るときは、一人暮らしであっても、「ただいま」と声をかけてはいるようにする
  • ドアは二重ロックやチェーン付にする

侵入のきっかけを与えない

最大の防犯は予防です。つまり、犯人に物理的・心理的に侵入の気を起こさせないこと、侵入しても捕まる危険が大きい信号を送ることです。ドロボーが容易に身を隠すことのできないような環境、例えば塀・植栽、物置、ベランダの腰などをスリットなどの工夫すること。足場にしにくい縦残、刺のある生垣、上方への足場にならない物置などです。それと、町並みの部分で、道路、防犯灯、街区構成などの工夫です。近所の人に声をかけられて、顔を見られるのは一番いやなことです。

マンションでは最上階が一番安全だ、と思っていませんか?そうではありません。屋上に近くて、人の往来も少ないので、最も仕事がしやすい場所です。

侵入者を知ることが最大の防御

いつどうやってはいってくるのか?

泥棒は空き巣だけではありません。家人のがテレビを見ている時に、人のいない部屋に入る居空きや深夜の忍び込みもあります。時間帯でいえば、空き巣は午後の昼下がり、忍び込みは深夜2時、居空きはほぼどの時間帯でも発生しています。
泥棒は、ベテランになれば、狙った家の一週間の行動パターンを調べてから、最も捕りにくい時間帯に犯行に及びます。
侵入口は、最も多いのがべランダ、次が勝手口と勝手の窓。ベランダの格子形状の手すりは、侵入を呼び込みます。腰壁は身をひそめる格好の隠れ場所となります。

侵入の手口は?

侵入の経路は、一階は道路から直接窓へがほとんど。2階へは過半数が雨樋からベランダ、もしくは居室の窓へという経路です。手口は、ガラス破りが中心。音をほとんど立てずに、ものの1分もかけずにクレセントから窓を静かに開けることができます。泥棒は首尾よく侵入できたら、鍵のかかっていない所がないか調べます。たまたまあれば、もっけの幸い。戸締り忘れによる侵入も数多く報告されています。
 
高層のマンションでは、侵入は50%以上がベランダです。しかも、戸締りをしていないケースが多く、容易に侵入されてしまいます。

玄関からの侵入の後を絶ちません。ピッキングという解錠用の専門道具を使えば、簡単な城だと一分もかかりません。

犯罪者の心理

やるからには成功の可能性の高いところを狙う

泥棒もやはり捕まりたくないですから、半数は安全なところをしっかり目星をつけてやってきます。防犯は、犯人が下見をした時に、その気にさせない雰囲気やメッセージを発することです。家人は留守がちか?道路の見通しはどうか?逃走路は確保されているか?お金がありそうか?などです。来日不良外国人の専門犯罪集団も増えています。

泥棒の心理

留守の確認にはインタホンがよく使われます。画像記録機能付きのインタホンは証拠が残ってしまう危険があるので、呼びボタンは押しづらいものです。

侵入に時間がかかる家も入りにくいものです。侵入までに10分以上かかると、ほとんどの泥棒は犯行を諦めて退散するそうです。頑丈な面格子や補助錠、ダブルロックが有効な理由が分かっていただけたでしょうか?

人に見られたり、声をかけられたりすることは最も泥棒にとっていやなことです。声掛けや防犯カメラの予防力はこんなところで発揮されます。

明るいところも大の苦手です。10m離れて人の顔が判別できる明るさでは、なかなか犯行には及べません。最近増えているのが、人感センサー付きのライトです。犯人に対して十分な威嚇効果があります。

防犯対策の優先順位

防犯対策には順序があります。(1)侵入を諦めさせること (2)侵入されてももちこたえる (3)侵入したら発見して威嚇して追い払う の3つのステージで個別に検討します。防犯機器を利用する場合は、限られた予算の内で、費用対効果を考えて最も効率的な予算配分にしましょう。

対策1:諦めさせる
 
  1. 家の周囲からの見通しを良くする
  2. 塀や垣根、庭木などで死角を作らない。2階ベランダの腰壁にはスリットを設ける。プライバシーとのバランスが大切。
  3. エアコンの室外機や給湯器、物置が2階への足場にならぬように配置に注意する
  4. 塀は柵や垣根との併用にして、死角を少なくする。樹種は刺のあるものを使う。
  5. 侵入犯の嫌がる防犯センサー付きライトやテレビ録画機能付きのインタホンをつける。
対策2:もちこたえる・侵入するまでに時間稼ぎをする
 
  1. 単板(フロート)ガラスは避けて、複層(ペア)ガラスや合わせガラスの窓にする。これは今や省エネや断熱性能を高めるためにも必要なので必須事項です。
  2. 窓やドアには補助錠を付ける
  3. 玄関ドアはツーロック式に、バールをさしこまれないようにガードぷれー
  4. 予算が許せば、一階部はサッシと一体型のシャッター式雨戸にする
対策3:発見して威嚇し、追い払う
 
  1. 侵入を発見するのに一般的なのは赤外線のビームセンサー(遮断検知器)です。センサーの設置位置や時間帯をよく工夫してください。猫や植木の風揺れで反応してしまわないように注意してください。
  2. ガラス破壊センサーや窓開けマグネットセンサー、室内侵入熱線センサーの設置
  3. センサーによる異常検知の後、威嚇の手段として利用されるのが、ベルやサイレン、フラシュライト、回転灯などです。音と光の両方で威嚇するものもあります。
  4. 警備保障会社との契約で通報するタイプのサービスも各種あります。

防犯対策機器あれこれ

防犯性能の高いガラス(対策2)

ガラスの種類

構造と性能

破りにくさ

フロートガラス

 最も一般的なガラス。熱線反射ガラスや装飾ガラスも防犯性能は低い

網入りガラス

 ガラスの割れ落ちを防ぐためのものでフロートガラスと変わらず

強化ガラス

 衝撃に対して強い強度を発揮するが、先の尖ったものでは簡単に破壊
 できる。ガラス全面が粒状に崩れおちるので、安全ガラスとして使用
 されているもの。逆に、割れた後は侵入が容易なので、防犯性は低い。

複層ガラス

 ガラスをとおー枚重ねにして、間に空気層を設けて、周辺シールドした
 もの。フロートガラス、網入りガラス、強化ガラスなどと組み合わせて
 使用す。2枚のガラスを割るのに手間がかかるのと、周辺の破片をとり
 除きにくいので防犯効果が高い。

★★

合わせガラス

 2枚以上のガラスを強靭な樹脂中間膜で接着して一体化したもの。
 破片による怪我の防止衝突した場合の貫通防止が目的。
 中間膜を厚くしたり、ポリカ板で挟んだりして、更に防犯性能を高くした
 商品がある。

★★★

合わせ複層ガラス

 複層ガラスの片面もしくは両面を合わせガラスにしたもので、断熱
 性能と防犯性能を併せ持つ。日本では採用例が多くないが、欧米では
 標準採用のガラス。

★★★★


錠前の種類と構造、防犯性能