木造住宅と工法 木造軸組工法と環境問題

新築住宅の工法別構成比

戸建て住宅の新設住宅着工統計では、在来工法(木造軸組)が全体の72%を占め、2X4工法を含めると約86%が木造住宅となっている。

木造/非木造 工法 一戸建て(%) マンション等(%)
木造 在来工法(木造軸組) 72.0 10.9
ツーバイフォー 10.6 9.6
木質系プレハブ 3.1 0.6
木造以外 木質以外のプレハブ 11.4 13.6
鉄骨造、鉄筋コンクリート造等 3.0 65.4

では、住宅分野における木材の自給率はどうかといえば、国土全体に占める森林の割合が70%に近い日本では、もともと自給率が1955年時点では95%と非常に高かった。しかし、その後の輸入自由化で、国産材と比べより割安で大量に供給が可能であった外材への需要が増え、自給率は急速に低下し林野庁の統計では08年で24%。

一方、近年外材の輸入元である新興国の経済発展で、国内の木材需要が増えたことと、環境保全による伐採規制の強化で、外材の価格が上昇。割高感のあった国産材の見直しが始まっている。さらに、環境への負荷の低い木造住宅のプラス面が評価され、県産材に対する補助制度なども各地で始まっている。

ところが、日本では長年の林業不振で間伐作業や伐採・搬出作業にかかる費用さえも回収ができない状態が続いたため、豊富な森林資源があるにもかかわらず、放置され荒廃する森林が少なくない。木材を積極的に使用して、古い木を伐採して新しい苗を植えて森林を若返らせることができれば、森林の二酸化炭素吸収力を持続させることが可能で、民主党新政権が掲げる温暖化ガス排出削減の目標達成にも貢献することができるとともに、国土の保全や景観の維持にもつながる。

林業再生プランで木材自給率を2020年までに50%に引き上げる目標が掲げられているが、実効性を高めるためには、雇用対策と国土保全・環境対策もバランス組み入れた林業再生計画を実施することが必要。その意味で、国産材を利用した木造軸組工法による住宅供給を政策目標としてより強力に推進することが日本の将来に欠かせない。
100317